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労務厚生委員会による講習会

 2月14日(金)週末の18時30分より大田産業プラザPIO 6階会議室に於いて
労務厚生委員会による講習会が開催されました。
講師には大田労働基準監督署第2方面主任監督官 上村 和也 労働基準監督官を迎えて
運送業界における現行の諸問題を大きく下記の3つに分けて解説をして頂いた。
1) 運送事業者に多い労働災害(安全衛生)
特に事故が多いフォークリフトが絡む事故では運転資格を有していない人の起こす事故が
圧倒的に多く、先ずは荷役に合った免許を持っているかの確認は最低限必須。
その他、フォークを利用して作業を行うことがあらかじめわかっている作業に関しては
作業計画書や現場指揮者を定める事となっている。又、作業エリアに労働者を立入れさせない
等の定めを遵守せず事故が発生した場合は「労働安全法違反」となり書類送検される。
又、もう一つ多い事故はロールボックスパレット(カーゴ)の取り扱い中の事故。
移動中の転落、転倒、に関しては安全に作業するための8つのルールの解説も受けた。
2) 働き方改革関連法案に関する解説
昨年に引き続き同テーマについての再確認と特に適正に記入をしなければならない
賃金台帳(労働者ごとに労働日数、労働時間数、休日労働時間数、時間外労働時間数、
深夜労働時間数)についてと4月より新しく協定する必要が有る36協定の事項について
年次有給休暇の取得義務化に伴い年次有給休暇管理簿の作成、3年間保存の義務
追記として、年次有給休暇を会社で時季指定をする場合は指定の対象労働者の範囲
とその方法に関し就業規則に規定しなければならない事も注目すべき事項として説明を受けた。
法改正の部の最後には2023年よりいよいよ運送業界にも適用となる月60時間を超える残業に
関して支払われる割増賃金について(1か月の時間外労働が=1日8時間・1週40時間を超える
労働時間が60時間を超えた場合)割増は現行の25%から50%となることを改めて告げられた
3) 労働時間等の改善のための基準についての基礎
違反とならず、労働環境も改善するためにはまず基準の基礎となる労働時間、拘束時間の違い
又、休憩時間と休息時間とはを使用者がしっかり理解し注意して業務指示を出さないといけない。
上記は特に長距離運行の有る会社では必要で、近年トラックステーションが少なくなり
乗務員がトラックの中で仮眠をとったり待機するが、会社で「トラックから離れずに」と指示した場合は
その時間は拘束時間となり労働時間に入ると見なされるらしい。

出席者の中にもそのことでどうしたらよいかとの質問が出たが個々の事例で違ってくるのでやはり疑問、不安は
個別に相談に行くことをお勧めします。資料も簡潔にまとめられており労働基準監督署内にもパンフレットは
有りますが、種類によっては在庫がないものも有り、お勧めはホームページからダウンロードして頂きたいとの事
労働問題はこじれると大変厄介なことになります。日頃より基準順守と従業員との円滑な人間関係を作ることも
心がけるべきだと指導されたことも有りますのでご参考までに。
( 当日の出席者数23名 )

資料

ロールボックスパレット使用時の労働災害防止マニュアル(厚生労働省のHP)

交通労働災害を防止するために(PDF)

パートタイム・有期雇用労働法(PDF)